診療内容

保険診療部門 内科・アレルギー科・心療内科
         漢方小児科・漢方皮膚科・漢方婦人科
 
内科      日本内科学会認定医
        風邪はもちろん、高血圧、糖尿病の管理治療をしています。
アレルギー科  アトピー性皮膚炎・気管支喘息・花粉症の治療をしています。
心療内科    精神科とは全く異なる内科の診療科です。
        ストレスによる身体症状に対する治療を行います。
        自殺念慮があるうつ・統合失調症は精神科診察を勧めます。

漢方小児科   虚弱児・アトピー性皮膚炎・夜尿症・ぜんそく
漢方皮膚科   アトピー性皮膚炎 掌蹠膿疱症 尋常性乾癬 痒疹
漢方婦人科   更年期障害・冷え症・挙児希望・月経前緊張症

小児の予防接種・皮膚処置・婦人科内診・ネブライザーは対応していません。

自由診療部門

予防接種(インフルエンザ・2種混合・肺炎球菌)
サプリメント(葉酸・レスベラトロール・目のちから・コエンザイムQ)


診察時間
 
午前9:00~13:00
土曜のみ 8:30~
休診
午後14:00~18:00
水曜日のみ~19:00
休診


受付時間
 初診30分前、再診15分前まで受付してください。           
 受付終了 診察終了の30分前まで。     
 予定変更される場合は、2日までにお知らせください。
 予約優先外来ですので、当日受付順番での診察ではありません。


クリニック案内

院長ごあいさつ

 内科+漢方のクリニックと開業して8年が経過しました。
多くの方にご来院いただきありがとうございます。
 今後は、プライマリーケア・地域医療にも力を注ぎ、当院でしかできない治療を充実させます。
 
 *冷え症・子宝外来
 *花粉症体質改善外来
 *アレルギー外来 アトピー・喘息外来
 *虚弱児対策外来


診療について

 内科診療は通常の内科診療を行います。
 もちろん、漢方無しで対応することも可能です。

 体質から根本的に治療したいという方には漢方治療をお勧めします。 
 お薬だけでなく、生活全体の指導も行います。
 また、認知行動療法で希死念慮の少ないうつの治療をします。

保険診療部門
 
一般内科診療
   風邪・下痢・腹痛・頭痛・肩こり・めまい・しびれ・咳・腰痛
   生活習慣病(血圧・糖尿病・高脂血症)
   
   対応可能な検査
    胸部・腹部レントゲン検査/超音波検査/心電図
    血管伸展性検査(血管年齢)/肺機能検査(肺年齢)
    骨密度検査(骨年齢)/酸素濃度検査/
    末梢温度測定・サーモグラフィー測定
    皮膚保水力・皮膚乾燥検査
    心理テスト(SDS STAI CMI )

  血液検査
   末梢血検査(貧血・感染症)/炎症蛋白(感染症・癌)
   生化学検査(肝機能・腎機能・脂質・電解質)
   自己抗体検査(膠原病)/アレルギー検査
   ホルモン検査(甲状腺機能・婦人科)
   腫瘍マーカー(各種癌)
  
  漢方保険診療
   冷え症・挙児希望・更年期障害・月経前緊張症
   慢性疲労・小児虚弱体質・うつ状態
   治りにくい咳・喉の違和感・エヘン虫
   アトピー性皮膚炎・喘息・じんましん・花粉症
   ブロンコレア・下痢・腹痛・腹部膨満感
   腰痛・肩こり・膝関節痛・ニキビ・酒?様皮膚炎(赤ら顔)
   異常発汗、体重増加・睡眠相後退症候群(不登校)
   耳鳴り・めまい・頭なり・しびれ・震戦
   
   
何となく体調が悪いが医者には大丈夫といわれた方

   少し調子が悪い感じがするが何科を受診すべきか分からない

自由診療部門 
 癌リスク検査(アミノインデックス)
  血液検査で将来どの癌になりやすいかを調べられます。
  リスクの違いに応じて、効率よく癌健診を受けることができます。

  男性 胃がん/肺がん/大腸がん/膵臓がん/前立腺がん
  女性 胃がん/肺がん/大腸がん/膵臓がん/乳がん/子宮 卵巣がん
   
 注射・点滴
  ビタミンC+トランサミン点滴  美肌・シミ取り
  ニンニク点滴          疲労回復
  プラセンタ注射         美容・疲労回復
   
 プラセンタ注射は更年期障害、肝機能障害は健康保険が使えます。
 当院は漢方治療を最初に行い期待した効果が得られない場合対応。
   
 プラセンタは、安全性に若干の不安のある薬剤です。
 未知の病原体が混入する可能性はあります。

 プラセンタ注射後は献血が出来なくなります。

 それでも、プラセンタを試したいという方には
 まず
プラセンタ内服液をお勧めします。     
 
サプリメント
 おいしい葉酸       挙児希望の方、妊娠中の方
 ヘム鉄          挙児希望の方、妊娠中の方
 レスレベラトロール    長寿遺伝子を刺激します 
 霧島産ハトムギ茶     いぼ取り、美肌、疲労、疼痛
 コエンザイムQ10     疲労回復
 


東洋医学を日常臨床にどうとりいれるか

ちょっと変わった冬の服薬指導のために

 昨年から新型インフルエンザが大流行中です。このブタ・インフルエンザは小児・若年者への罹患が多いといわれていました。実際、私が医師会夜間急病センターで勤務した際、いつもなら高齢者が多い内科外来に、20代の発熱患者さんが多く来院されました。よくよく考えてみると、中高年以上の方は殆ど来院されませんでした。かなり発症年齢に偏りがある印象があります。一錠診療に中でも診察が終わり次の予約を確認したあと、1人1人の患者に「うがい・手洗い」などの生活指導を加えることも自然と増えるようです。
そんな時、「他に何か気をつけることは?」と質問を受けることがあります。そんな時、私はうがい・手洗いの励行、部屋の湿度管理、なるだけ外出を控えること、カラダを冷やさない衣服などの生活指導に加えて、冬の健康食である鍋料理やお粥の話をします。「医食同源」とか「薬食同源」という言葉はよく耳にします。漢方外来を受診される方の多くはそのような話を楽しそうに耳を傾けてくれます。今回は陰陽五行説を廃した古方の立場から、浅学非才の身を顧みずまとめてみました。

 テレビのCMだけでなく、一般の家庭や職場の忘年会・新年会でも鍋を囲む機会が増えるようです。毎年、それまでに味わうことの無かった鍋が流行しますが、どうやら今年は「トマト鍋」がその候補のようです。イタリア風の鍋とのことで私も一度食べてみたいと願っています。トマトの有効成分であるリコピンは熱で活性が失われないとのことです。そんなトマト鍋以外にも、もちろん水炊き、しゃぶしゃぶ、寄せ鍋など寒い季節ならでは料理が団らんを飾ることでしょう。さらに、全国各地にはその土地の名物鍋(博多のもつ鍋、北海道の石狩鍋など)があり、これも旅の楽しみの一つになっています。

 鍋には、その土地や季節に合わせた様々な食材が盛り込まれます。すべての料理に必要なことは味と栄養と色彩のバランスです。肉や魚、そして沢山の野菜をさらにおいしくお召し上がりいただく時に、活躍するのが「たれ」です。醤油、味噌、ポン酢などをベースとした「たれ」の中に入れるのが薬味です。鍋料理のおいしさを決める要素は、素材そのものの味と、たれ、そしてそこに入る薬味です。もちろん、薬味は鍋料理以外でも活躍しています。例えば、うどん・そばなどの麺類に入れる七味や一味はすぐに思い浮かぶことでしよう。お刺身のお皿を飾る紫蘇の葉、お寿司屋さんにおいてあるガリ、これらも薬味の一つです。薬味は食卓のバイプレイヤーとして、食材の味を自由分引き出してくれるのはもちろんですが、それ以外にもそこにキャスティングされる意味がちゃんと存在していることをご存じですか? まさに日本人の健康を支えてきた食文化そのものが薬味の中に隠されているようです。

 薬味とは 
インターネット上の百科事典ウィキペディアによれば、「薬味とは、料理に少量加えることで、その味を引き締め、香りを添えて食欲をそそる効果を出すため、あるいは料理に彩りを添えるために用いられる、香辛料や野菜などの総称。」とありました。確かに唐辛子、わさびなど少しぴりっとした香辛料が連想される薬味ですが、よくよく食卓や冷蔵庫の中を眺めてみると、それ以外の様々な薬味が存在することに気づきます。まずは、これらの薬味を、材料の特徴と使われ方で分類してみました。

1) 野菜類
刻んでそのままで用いられるものを野菜類としました。すり下ろして用いる場合は根菜類としました。そのため、その用い方によってはどちらにでも入ることがあります。

ネギ
ネギはその代表です。九州で一般的にネギという場合、博多万能ネギを指すことが多いようですが、東日本ではネギといえば「白ネギ」を指し、九州を含む西日本では「青ネギ」を指すことが指すことが多いようです。そのため、西日本では「白ネギ」のことを「関東ネギ」とよぶようです。
ネギは様々な料理のトッピングとして用いられますが、民間療法では風邪や鼻炎の治療に用いられていたようです。昭和漢方中興の祖であり、私が所属する流派の太祖である故大塚敬節著の『漢方と民間薬百科』によれば、「白根をひげと一緒に五本分、生のまま突き砕き、これに酒を入れてあたため、その液を飲む。酒が飲めない人は、白根を水で煎じて飲んでも良い。白根を刻んで粥に炊き、酢を少し加え熱いうちに食べると汗が出て風邪が抜ける。」と書かれています。また、「乳児の鼻が詰まって困る時には、白根をはぎ、ねばねばしたところを鼻根に貼り付けるとよい」とあります。ネギの生薬名は葱白です。葱白は古方では頻用される生薬ではない。咳・気管支喘を使用目標とする五虎湯は、麻杏甘石湯加桑柏皮とされるが、原典とされる『万病回春』では、さらに葱白・細茶・生薑の記載があります。多くのエキス剤ではこの3味が含まれていませんので、原典に忠実に用いるのであれば五虎湯エキスをお茶で溶いて、それにショウガとネギを加えると良いかもしれません。

傷寒喘急者、宜発表也。
治傷寒喘急
麻黄、杏仁、石膏、甘草、細茶、桑柏皮
有痰加二陳湯
右剉一剤、生薑三片、葱白三根、煎熱服、後用小青竜湯加杏仁

ネギには、タマネギ、ラッキョウ、ニンニク、ニラなどのネギ属の植物が存在します。
このうち、古方派が一番用いるのはラッキョウであると思います。ラッキョウは薤白とよばれ、薤白を構成生薬とする処方は、『傷寒雑病論』の金匱要略・胸痺心痛短氣病脈證治に登場します。その使用目標は「胸痺」です。胸痺とは胸がつかえて苦しくなり、その痛みが背中にまで抜けるという病態です。現代医学的には、肋間神経痛、逆流性食道炎の他、胸膜炎、虚血性心疾患を想像させる病態です。重症疾患を疑う際には、当然きちんとした検査が必要です。私見を申し上げますと私は心臓神経症や虚血性心疾患の方にラッキョウを勧めています。

括呂薤白白酒湯:薤白6.0;括呂仁2.0;白酒400.0ml
胸痺之病、喘息咳唾、胸背痛、短気、寸口脈沈而遅、関上小緊数

2) 根菜類
 根菜類の代表は大根ではないでしょうか。大根おろしとして焼き魚に添えられて出されたりする大根が料理に登場する際には、少し薄紅色の化粧をします。大根の中心に鷹の爪を差し込み、そのまますり下ろされたのがモミジおろしです。大根の消化作用に鷹の爪か加わって、色も辛さも加わります。
 その他、すり下ろされる薬味としてはわさびがあります。わさびは香辛料として、特有の辛味と香気があり、食欲増進、防腐殺菌の効果があります。お刺身やそばを食べる際に登場します。
また、ショウガは根菜類の薬味の代表の一つです。民間薬としては、胃のつかえ、食欲不振に用いられます。その際は、生のショウガを食べたり、煎じた汁を飲んでもよいとされています。お寿司屋さんでは、お寿司の食べながら紅ショウガを食べるようになっています。食欲が進めば、お客さんだけでなくお寿司屋さんも助かるのでしょう。
ショウガはスパイス屋では、「ジンジャー」であり、生薬屋では「ショウキョウ・乾姜」と名称が変わります。非常に多くの漢方薬に用いられている生薬でお腹を温め、水分を捌きますので、咳嗽を止めたり、お腹の支えを去る作用が期待できます。また、気ののぼせを止める作用があり、「嘔家の聖なる薬」といわれています。

3) 香辛料類

 ウナギを食べる時に、ヒョウタンみたいな形をした容器に入っている薬味が山椒です。薬味として用いる山椒は果実をもちいますが、生薬として用いる山椒は皮を用います。また、生薬名として蜀椒という別名があります。「蜀」は中国の国の名前で、名匠ジョンウーによって映画化された三国志の赤壁の戦いで登場しました。ちなみに呉茱萸湯の「呉」もその中の国の一つです。越婢加朮湯の「越」も国の名前です。「呉越同舟」という故事成語に出てくる国はどちらも処方名に入っています。「川」という文字は揚子江流域を阿膠の「阿」というのは中国の県の名前でそこの井戸にたまっていた膠という意味です。このように漢方処方の中には、国名や地域の名前が含まれるモノがあります。一漢方医として宮崎特産の日向夏・マンゴーなどを用いた生薬を用いた宮崎オリジナルの処方が作られないか研究してみたいと考えています。

 さて、蜀椒を構成生薬とする有名な処方は大建中湯です。これは腹部膨満感に対して用いられ、我々の流派では小建中湯と合方して中建中湯として用いています。大建中湯はショウガを湯通し後乾燥させた乾姜と人参そして蜀椒を含んだものにうるち米で作った膠飴というあめ玉を入っています。

4) 柑橘系

柑橘系の薬味として、柚子、スダチ、かぼすの他、宮崎には平兵衛酢があります。これらは新鮮な果実を搾って、料理やだしの中に入れて用いることが多いようです。
さらに、柚子は冬至の夜に風呂に入れる習慣は試されてことがあるのではないでしょうか。
漢方薬として用いられる生薬には、陳皮、青皮、橘皮、枳殻、穀実があります。枳殻、穀実は未成熟な果実を摘果して乾燥させ、皮とつくものは乾燥させて用いています。

 その他、薬味として用いられるものとして、ゴマ・松の実・カボチャの種・山椒
などの種子類、のり・青のりなどの海草類、鰹節・桜エビ・ちりめんじゃこなどの動物類がある。

 医食同源・薬食同源という市民生活の中に溶け込んでいる。漢方薬をもう少し優しく説明するには身近な食品としての薬味の話を織り交ぜることによって、スパイスの効いたお薬の説明ができるようになっていただきたいと切に願っています。

参考資料 
  大塚敬節著『漢方と民間薬百科』(主婦の友社)
  新訂原色牧野和漢薬草大図鑑(北隆社)



ちぐさ東洋クリニックちぐさ東洋クリニック

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宮崎市千草町3-3
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